2011.02.01 「自転車イベント」が開催地にもたらす経済効果
町おこしや地域活性化施策の一環として「自転車イベント」を開催する場合も多いですが、では実際に、開催地にとってはどれだけの経済効果があるのでしょうか?
ここでは、実際に「自転車イベント」を開催した場合の、開催地に影響のある経済効果を考えてみたいと思います。
*参加者の移動費や機材購入費その他など、開催地自体には影響のないものは除く。
まず大きく、
【@ 自転車イベント開催によって生じる直接的な経済活動による効果】
【A 自転車イベント開催によってもたらされる、間接的な波及効果】
の2種類に分類して考えたいと思います。
【@ 自転車イベント開催によって生じる直接的な経済活動による効果】
の主たるものとしては、イベント参加者や関係者の宿泊費や、飲食費、お土産物などの購入費による売上が考えられます。
例えば参加者2,000人規模のイベントの場合、参加者の7割が、宿泊費と飲食費で最低1人当たり1万円〜1.5万円消費したと考えても、約2,000万円程度が開催地域に落ちることになります。
前日受付と前夜祭をセットにする、近隣の飲食店の大会特別クーポン券を発行する、2日間開催として地域の魅力を満喫してもらうサブプログラムを併催する、など工夫次第で、より大きな消費を促進することができます。
人気が定着しているイベントでは、毎年決まったお客さんが次の年の宿泊の予約を入れてからチェックアウトする、といった光景も見られます。
所謂「閑散期」に魅力的な自転車イベントを催すことは、地域にとってそれだけで十分効果のあるインバウンド施策であると言えるでしょう。
【A 自転車イベント開催によってもたらされる、間接的な波及効果】
次に間接的な効果ですが、まずは自転車イベント開催に伴う広報効果が挙げられます。イベントによって広報活動の規模はまちまちですが、これまでに自転車に縁もゆかりもなかた地域で大々的かつ独創的なイベントが開催されるとなれば、昨今の“健康・環境ブーム”も相まって、まず間違いなく大きく報道されます。
またチラシ配布など一般的なツールを使う場合も、既存の観光誘致施策とは異なる切り口で、新しい層の見込顧客へアプローチすることができます。
あるテーマパークでは、イベント専用WEBサイトからのエントリーによって、イベント募集期間中の当該施設のサイト自体のトラフィックが大きく向上したという事例もあります。
次にイベントをフックにしたリピーター・ファンの獲得が挙げられます。「自転車イベント」で訪れた参加者に、地域を挙げて最高のおもてなしをしてあげて下さい。
サイクリングのそう快感と共に、かの地の美しい情景や地元の皆さんの笑顔が思い出され、「今度は旅行で行ってみたい」という感情が湧きあがるはずです。例えば前年に参加された方へ、次回開催の案内ハガキの代わりに「地域の特産品(サンプル)」を送るなどの試みは、どうでしょうか?多少の経費はかかりますが、開催地への愛着度を増し、ファンになっていただくには効果的な手法かもしれません。
その他の施策としては、「自転車イベント」をフックに、観光関連、自転車(競輪)関連などの公の補助金を獲得し、地域経済に貢献するということも考えられます。
【@ 直接的な効果】も【A 間接的な効果】も、参加者や自転車愛好家への「おもてなしの姿勢」があって初めて機能します。主催者側に、「イベント開催を通じて地域の観光資源を満喫していただき、よき思いでを持ち帰っていただく」という姿勢があれば、「自転車イベント」は開催地にとって必ず良い効果をもたらすでしょう。
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